アルミ素材のメッキ加工
近年仏具業界においても、アルミ素材が多く利用されるようになってきました。
これまで仏具製品といえば、真鍮製が多数を占めていましたが、軽量で加工性に優れかつ耐食性に優れているアルミ製の仏具が今後成長していくと見込まれています。
弊社においても、これまで培った多種多様な製品へのノウハウを活かし、アルミ仏具製品への対応を行ってまいりました。
アルミ素材の問題点と対応
アルミは延展性にとみ、軽量で加工性に優れかつ、耐食性に優れているため用途は多岐にわたりますが、メッキ加工を施す素材としては様々な問題があります。
アルミは典型的な両性金属であり、酸、アルカリいずれにも容易に溶解します。
また、強固な酸化被膜が生成するなど、その前処理には特別な注意が必要となってきます。
さらに、アルミニウム合金は非常に多くの種類があり、それぞれに適した前処理を行う必要があるのです。
要するに、アルミへのメッキ加工は難しく、多くのノウハウと高度な技術がなければできません。
弊社では、アルミへのメッキ加工用の機械装置を導入し、ジンケート処理(亜鉛置換法)、ダブルジンケート処理などの技術を用いてメッキを施します。
アルミ合金の種類
アルミ合金の種類には下記のものがあります。
合金系統 | 合金種類 | 合金番号 |
1000番台 | 純アルミニウム系 | A1070 A1050 A1100 |
2000番台 | Al-Cu系 | A2017 A2024 A2011 |
3000番台 | Al-Mn系 | A3003 A3005 A3105 |
4000番台 | Al-Si系 | A4032 A4043 |
5000番台 | Al-Mg系 | A5052 A5056 A5083 A5454 |
6000番台 | Al-Mg-Si系 | A6061 A6063 A6N01 |
7000番台 | Al-Zn-Mg系 | A7072 A7075 A7N01 |
◎:密着不良無し 〇:密着不良少 △:密着不良大 ※:特殊条件あり
アルミ・ステンレス製のバイク部品等へのメッキ加工
アルミ仏具製品への対応と同じくするころ、アルミ・ステンレス製の車バイク部品への金メッキ加工の問い合わせをいただくことが増えてきました。
これまで仮設設備で対応してまいりましたが、これを機に、新たな加工ラインを設備し、量産体制を整えることとしました。
お客様の多種多様なニーズにより速やかにお応えできるよう、生産設備、技術力の向上に努めてまいります。